あなたは知っていますか?
岩手県の山間の花巻市大迫町で33年にわたり、
おおよそ1900人の町人が家庭の血圧計で
毎日測定し続けて作ったデータから
最新の世界的な基準を作り上げられました。
その数値は、家庭血圧の基準値『135/85mmHg』です。
一般に『140/90mmHg』は診察室血圧です。
そして、大迫町の研究を論文にしたモノから
突然死のリスクも分かってきたました。
心拍数が寿命に関係するの?
心拍数は、動物学の観点から心拍数の多い動物ほど寿命が
短いという定説があります。
ねずみは『HR500拍/分』で2~3年で短命です。
象は『HR30拍/分』でアジア象で80年、アフリカ象で
70年ほどと言われています。
1992年に出版されベストセラーになった
『ゾウの時間ネズミの時間』(中公新書)の筆者
東京工業大学理学部生物学教室教授 本川達雄先生は
哺乳類は「心臓が一定数打つと一生を終える」と
説いています。
生物学者の間では「15億回」が定説なんだそうです。
それで言うと人間は26.3年の寿命となるそうですが
現代人の寿命と動物の寿命を同列に論じるには無理が
あるとか…
また、東邦ガス診療所の林博史 所長は
人間にも同じことが当てはまると言っています。
心臓の消費エネルギー量はおおむね決まっているらしく
心拍数が速いと劣化が進み、寿命が短くなると。
まじかよ!
でもカピパラは『HR60拍/分』で人間と変わらないけど
寿命は7年~10年前後らしいぞ
スポーツ選手は?
上記の脈拍数は平均の数値らしいので
カピパラはわかりませんがスポーツ選手は安静時には
心拍数が一般人より低いらしいので平均するとスポーツ選手
だからと言えません。
林博史 所長は、名古屋大学病院に在籍中に心筋梗塞の患者が
一命をとりとめた後、予後を左右するモノに興味を持ち
調べたところ心拍数の拍動が速い人は回復に時間がかかった
そうです。
そして色々分析をした結果、人の心臓が一生の間に打つ
心拍数は「23億回」と割り出したそうです。
詳しくは、2010/9/15 日本経済新聞 朝刊
(style.nikkei.com/article/DGXDZO14484680R10C10A9MZ4001)
ガッテンでは脈拍数で寿命が分かると言ってた
平成31年1月9日の放送
「新発見!アナタの寿命が ある「数値」でわかる!?」では
『その寿命を左右する重要な数値とはいったい?』
って感じで安静時の脈拍数で「突然死のリスク」が分かる
という内容でした。
家庭血圧計で血圧を測ると
最高血圧(収縮期血圧)と最低血圧(拡張期血圧)
そして脈拍数が表示されます。
花巻市大迫町のデータには、脈拍数も記録されています。
そして、論文の中身をみて
帝京大学医学部公衆衛生学講座 大久保孝義主任教授
先生が気づきました。
血圧が正常であっても脈拍が速い方は、将来脳卒中や
心筋梗塞などで亡くなる方が多いと言う事が分かって
きました。脈拍は将来を予測する大事なマーカーなのです。
さて、番組放送中にゲスト3人の脈拍数を測っていました
大島麻衣さんは『HR 93 BPM』
木村祐一さんは『HR 84 BPM』
ほしのえみさんは『HR 128 BPM』
(心拍数が)100以上は軽く走った後と同じくらいだそうです。
しかし、ここで言う安静時の脈拍数は
起床時の脈拍数
の事です。だから番組内の計測は比較の対象になりません。
脈拍数は、ストレス、緊張、興奮、運動や家事などで増えます。
心臓を一生懸命働かせて、身体が必要としている酸素を全身に
送り届けようとするからです。
だから安静時である起床時の脈拍数で数値はいくつなのかを測り
突然死のリスクを知ると言う内容です。
説明されていたのは、
東京医科歯科大学難治疾患研究所 吉川哲史教授です。
突然死のリスク
脈拍数61~64/分の人をリスク1とすると、
脈拍数65~69/分の人のリスク1.63
脈拍数70~73/分の人のリスク2.54
脈拍数74~ /分の人のリスク2.61
脈拍が5上昇すると突然死のリスクが17%上昇すると言われていました
では、脈拍数の「高い」「低い」はどうやって決まるのか?
それはアドレナリンというホルモンが脈を決めていて、
安静時にもアドレナリン濃度が血中で高くなっている事が
寿命と関係している。とのこと
アドレナリンは興奮しているときや危険を感じた時に出るホルモン、
腎臓の側にある副腎と言う臓器から分泌され心臓の鼓動を早める
働きがあるそうです。
これが死亡リスクを高める原因になっているそうです。
心臓が拍動するたびに血管はゴムの様に伸び縮みし、
脈拍数が高くなると傷みやすくなってしまいこれが
長期間続くと動脈硬化を引き起こしやがて
心筋梗塞や脳卒中につながるって言っていました。
まだあります
脈拍が高いと心臓から炎症物質「カテコールアミン」が出て、
体中で悪さをします。例えば抵抗力を下げ感染症に掛かり
やすくなったり、ガンに繋がると考えられています。
寿命を延ばす為に脈拍を下げるには
朝の安静時に脈拍を上げているリスクは、
・タバコ ・運動不足
・酒 ・睡眠不足
・ストレス ・疲労
これらは、アドレナリンを出して脈拍を上げています。
例えばお酒を飲んだ時に夜中に目が覚めるのは
アドレナリンが高いサインで脈拍数を上げています。
それでは、この脈拍数を下げる方法を
番組内で2つ紹介されていました。
1つは、
スウェーデン-ストックホルムにある国立カロリンスカ研究所で
ソフィアヘンメット大学マリア・ヴァールストルム博士が
おこなっていました。ヴァールストム博士は心臓病の研究者で
この方法で心臓病の人の平均64拍/分を
寝るだけ脈落とし
を行って61拍/分に改善したそうです。
何もしなければ70拍/分になっていたのでスウェーデンでは
300近い病院でリハビリに取り入れられているとか
それでは方法です。
夜なる前に横になってゆっくりと深呼吸するように鼻から
息を吸います。
約8秒かけてお腹を膨らませ、胸を膨らませ、最後に肩で息を吸う
イメージで布団の上で目を瞑りながらゆっくり行います。
いっぱい吸ったら1~2秒ほど軽く息を止め
今度は口から小さく8秒かけて息を吐きます。ふぅ~~~っと
これを10分間、毎日行います。
2つ目は、お風呂に肩までつかるです。
すこしぬるめのお湯に10分肩までつかります。
お風呂は、細かな注意点があるので番組ホームページでご確認下さい。
ガッテン
(www9.nhk.or.jp/gatten/articles/20190109/index.html)
最後のまとめ
いかがでしたでしょう。
最後に朝の脈拍数の測り方を覚えておいてください。
・朝起きて1時間以内に測る
・トイレは我慢せず後で測る
・朝食の前に測る
・座って姿勢よく、手はテーブルの上で心臓の高さにして測る
そして、脈拍と心拍について
脈拍数は、心拍数と同数値になるので 一般的には同義語と
みなされていますが、厳密に言うと違いがあります。
心拍数は、心臓が全身に血液を送り出すための拍動
脈拍数は、心臓から血液が送り出されて動脈に生じる拍動
だから不整脈などのある人は心拍数より脈拍数が少ない事が起こります。
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